それは、近くにあったはずの大木がズタズタに引き裂かれていたからだ。
 【昏】の言う通りだった……
 どうやらかまいたちかなんかの力を得ていたようだ。
 確かに、当たっていれば俺は死んでいた。
 大木は俺の身代わりになってくれたようなものだ……

 また、増長していた。
 これは俺の悪い癖だ。
 気持ちを改めないとまた、負け癖がついてしまう……

「やったわね、悟…すっかり見違えたわ。頼もしくなったわ」
 倫が珍しく褒めてくれた。
 倫は滅多な事では俺を褒めてくれない……
 自信持っていいのか……俺……