俺は拳に聖気を込めて攻撃を仕掛けてきた【昏】にカウンターを浴びせる……

 いや、浴びせたように見えたのは気のせいだった。
 実際には空振りだった。

 こいつの力はまやかし……
 それに引っ掛かったんだ……
 冷静になれ……
 クールに事を運ぶんだ……
 
 俺は再び集中した。
 その間も姫野の手は放さない。
 姫野を心配させたくないからだ。
 こいつの行動は大体読める。
 姑息なこいつの事だ、死角から攻めて来るに違いない……
 だったら、自分の死角に意識を集中すればいい……

 案の定、死角から【昏】は攻めてきた。