気付かなかった……
 何が……何があったんだ……?
「彼女……起きて居るんだけど……起きてないわ……」
「え??ど、どういう……」
「目の焦点が定まってない……」
 え……俺とのキスってそんなにショック…だったのか…
「ご、ごめ……俺、あれが最良の方法かと思って……」
「何、言っているの?さっきの事は済んだのよ、今、起きているのは更に別の何かよ」
「べ、別???」
 状況が把握出来ずにいる俺の前にゆらりと姫野が立ち上がる。
(何かを忘れてない?)

 え?忘れて??……何だ……何なんだ一体……?
(皆さん……始めまして……【空】の【姫野華玖耶】です……)
 姫野は確かにそう言った。