このままだと本当に眠り姫の様に……
 ……眠り……姫?……眠れる森の美女……
 確か、100年の眠りについた姫が王子のキスで……
 でも、あれは100年目だったから目覚めたという説も……
 でも、キス……
 キスでどうにかならないのか?
 キスで目覚めてくれれば……
 だけど、ただのキスじゃ駄目だ……
 何か無いか……?
 何がある……

 そうだ、聖水が、家の押し入れに入っていたはず……
 口移しで聖水を飲ませればあるいは……
 俺は、そう考えた。
「倫……」
「どうしたの悟?」
「姫野を頼む!俺、ひとっ走り行ってくる」
「行ってくるって何処へ?」
「家!聖水を取ってくる……」
「聖水?」
「そう、聖水!押し入れにたしか……」
「待って!」
「一刻を争うんだ、待ってなんか……」
「聖水ならあるわ。ここに……少しだけだけど」

続く。