少しでも、その壁が崩れるのは――
 特に、心の拠り所でもあったすずねと離れるのは嫌だったから……
 私は我慢した。
 息の詰まるような苦しい状況から助けてくれたのはまたしても【昏(くら)】だった。
 彼が私の居ない間に机に手紙を残していた。

 手紙の内容は……
 【全く……君は懲りないね……【陰】の次は【闇】だよ……女なんかに君を取られたくないよ……【昏】より貴女へ】
 だった。

 手紙はまた消えてしまったが、私はどこか安心した。