(――彼女は僕のものだ――邪魔をするな【昏】)
(――いや、僕のものだ――邪魔をするな【陰】)
 フッと現われ、同じような台詞をはき出す【陰】と【昏】……
 同じように自分の事を【僕】と呼び、個性が見えない……
 全く同じ人間にも見える……
 だからこそ、余計に怖い……

 霊障というのだろうか。

 私は取り憑かれた事を理解してしまった。
 ラップ音が教室中に響き渡る。
 悪霊と悪霊が私を取り合ってにらみ合っている。
 私はどちらの味方も出来ない。
 どちらの餌食にもなりたくない。
 私は教室を飛びだした。

続く。