この時、初めて自分の置かれている状況を理解した。
(――もう、【陰】に願い事を言わないで欲しい……君はもう……五十四回も願い事を言っている……後、半分で、君はあいつのものになってしまう……)

 背筋がゾッとした。

 クラスメイトが私の周りが暗く見えるというのは気のせいなんかではなかった。
 私の影が私と同化してきていた。
 私の影は普通の人の半分の濃度まで薄くなり、その分、私の周りの雰囲気を暗くしていたのだ。
 今まで味わってきたイジメなどどうでもよくなった。
 もっと怖いものが私に狙いを定めて忍び寄って来ていたのだ。