私は、気持ちを静め、ラボに戻った。
 私の愛する娘達と家族のふれあいをするために。
 私は研究者。
 だから、娘達に買い手が付けば娘達を手放さなければならない。
 四女は鶏の因子と掛け合わせた人造人間。
 卵を産む様に毎朝、美しい体へと生まれ変わる。
 半永久的に美しいまま。
 設定した十七歳の肌をずっと保ち続けるというのが世間様では評価されているらしい。
 この美しき娘を求めてやってくるパトロン希望者は多い。
 だが、私は娘を本当に愛してくれる方へ嫁に出そうと思っている。
 それが、娘達の創造主としての最低限の勤めだ。
 私は先に嫁に出す長女達との最後の夜を過ごすことにした。
 娘達と過ごせるのも後僅か。
 悲しいやら喜ばしいやら――
 複雑な気持ちだ。
 こんな辛い気持ちになるのなら、娘達を作らなければ良かった。
 嫌、違う。
 私はまた、作るだろう。
 何故ならば、私は研究者。
 これからも作り続ける事になる。
 それが私のライフワーク――お仕事なのだから。