この生物の名前は、【ビューティシア】と言います。
 山羊の様に険しい山の断崖絶壁などにも生息しています。
 セイレーンの様に美しい歌も歌うという獣です。
 鳴き声は小鳥の様なものとなっています。
 女性でも思わずうっとりとしてしまう様な怪しい色香を持っています。
 生命体の完成度としては文句の付け所が全くありません。
 【領総】候補、【触対漢】候補、【スドケベェ】候補はこの獣を見た時、心から涙を流します。
 それぞれ、
「私の負けです……」
「俺の負けだ……」
「僕が負けてしまった……」
 とつぶやきました。
 おるおさんは、
「お前達の最大の敗因は、ここまでやれば十分じゃと限界を決めてしまったことにある。
 対して【稀生 踊詩】は、これだけ素晴らしいものを創造しながら、まだ上を目指しておる。
 上限を決めてしまったお前達が束になっても勝てないのはそういう事じゃ。
 敗北を認めただけ、お前達は創作者としての最後の一線だけは守った。
 これでまだグダグダ抜かすようであれば、妾はお前達から全ての創作能力を剥奪して放置するところじゃった。
 お前達に【世界混宇宙連】の創作は任せられぬが、じゃからと言って、お前達の創作活動が全て否定された事にはならぬ。
 他の道で研鑽に励むがよかろう。
 【本物】を見たというのはお前達にとって良い経験、財産にもなろう。
 妾から言える事はそれだけじゃ」
 と言いました。
 【領総】候補、【触対漢】候補、【スドケベェ】候補は、
「「「はい……」」」
 と言って去っていきました。
 こうして、【踊詩】君が4つの【世界混宇宙連】の創作者候補として正式に認められたのです。
 募集はまだしていますので、他に有力な候補者が現れなかった場合は彼が4つ全て受け持つことになりますね。
 色々ありましたが、やはり正しい行動を取っていた者が勝利するのは気持ち良いですね。


続きます。