だから、素直に認めたく無かったのですが、それをおるおさんは許してくれそうもありません。
 次が最後――そう、宣告された様なものです。
 審査を受けているのは【踊詩】君ですが、対戦相手の3人の方が極度なプレッシャーを受けています。
 嫌がらせをすれば、今度こそ、おるおさんに殺されてしまうかも知れないのでそれも出来ません。
 死刑宣告でも受けている様な気分でしょう。
 これまで自分たちが蒔いてきた種――自業自得とは言え、少し哀れな気もしますね。
 では、運命を決する2つ目の【本物】を見ていきましょう。
 パッと見は【人馬】――の様にも見えます。
 【人馬】とは馬の首の部分に人間の上半身がくっついた神話にも出てくる存在ですね。 でもよく見ると違います。
 馬の胴体の部分も女性のウエストを思い起こす様ななめらかな曲線になっています。
 馬の背の部分が誰かを乗せるようには出来ていないという事になります。
 乗ったら折れてしまう様な華奢な背。
 違う所はそれだけじゃありません。
 どちらかというと【人馬】というと男性の上半身の方が有名な印象がありますが、やはり女性好きの【踊詩】君らしく、女性型の上半身がついていますが、その女性の上半身の背中にティーカップの取っ手の様なデザイン性のある突起物があり、その手でつかむ部分の様な空間の所から、半透明な薄い布の様なものが出て舞っています。
 まるでクラゲの様なイメージのその布には何かのデコレーションでしょうか?
 宝石を思わせる光る何かがちりばめられております。
 しっぽはクジャクの羽を思わせる様な綺麗でなめらかなものになっています。
 服装も羽衣を纏った様な幻想的な服装で、パッと見た印象が、テーマの通り【美しい獣】を思わせる様な印象でした。
 動きも馬というよりはしなやかな猫を思わせる様な動作となっています。
 どうやったらこんな美しい生き物を考え出せるのか?
 そう思って思わずうっとりしてしまいます。