ルーミスの声から判断してセレークトゥースの時の様な赤ん坊として自我が確立されていない状態とは明らかに違う。
 明確な意志を持って、ちゃんと話している。
 吟侍は、
「じゃあ、ルーミス……どうしたんだ、いきなり」
 と聞くと、ルーミスの声は、
『どーしたもこーしたも無いわよ。私はあなた達を頼りにしようと思っているのに、その体たらくはどういう事なの?セレークトゥースの時のショックをいつまでも引きずってないでよ。私が誕生したらあなた達を鍛え治してあげるからあなたの中のネズミさんをたたき起こしておいてくれるかしら』
 と言った。
 ルーミスの言う【ネズミさん】とは恐らく7番の化獣、ルフォスの事を指すのだろう。
 ルーミスは吟侍とルフォスを鍛え治すと言ってきているのだ。
 吟侍は、
「ルーミスに稽古つけてもらえるってんならありがてぇ話だけどさ、どうしたんだよ、本当に?」
 と聞くと、ルーミスの声は、
『私は本来の歴史では第五本体のリステミュウム誕生時の力を持って生まれる事になるわ。あのバカ親父――それがどういう結果をもたらすかも知らないで』
 と言った。