怪物ファーブラ・フィクタに言われなくとも全員、それは承知していた。
 怪物ファーブラ・フィクタはソリイントゥスが居るから安全だと判断してニナ・カエルレウスを連れてきたのだ。
 吟侍は皮肉交じりに、
「子供の影に隠れるとはずいぶん情けねぇ親だな」
 と言った。
 怪物ファーブラ・フィクタは、
「何とでも言えば良い。俺の本来の目的はクアンスティータを生み出して行く手伝いをする事。そのためならば、プライドでも何でも捨ててやるさ」
 と言った。
 正直、怪物ファーブラ・フィクタと吟侍の力関係は、パワーでは本気になれば、セレークトゥース・ワールドでの冒険を通して【クティータ】の力を得ている吟侍の方が上になっている可能性が高い。
 が、能力浸透度(のうりょくしんとうど)と能力浸透耐久度(のうりょくしんとうたいきゅうど)で言えば、七倍の魂を持っている怪物ファーブラ・フィクタの方が上だろう。
 どの部分で勝負するかによって、結果は変わってくるという状態だ。
 吟侍は、
「何が狙いだ?」
 と言いつつ、ディアマンテを手で制している。