コミュニケーションが苦手という部分については【別自分】の中でこのフェンディナ・ウェル・クァムドゥエスが一番、フェンディナ・マカフシギに近しい存在の様に思えた。
 フェンディナ・マカフシギは理解して居なかったが、フェンディナ・ウェル・クァムドゥエスが用意したお菓子も彼女の力の断片を表現していた。
 フェンディナ・ウェル・クァムドゥエスが用意したお菓子はみんな、自然界には存在しない食べ物――つまり、加工を必要とする食べ物だった。
 誰かが作らないと出来ない物――それを一瞬にして出現させる力を持っているのだ。
 これを【加工出現(かこうしゅつげん)の力】と言う。
 敵を倒すという事をしていないため、その力の凄さには気づきにくかったが、これが実践で利用されるとしたら、どのような加工した物も出現させる事が出来るという事を意味している。
 つまり、相当に強い力なのだ。
 そういう凄い自己紹介に気づかず、フェンディナ・マカフシギはフェンディナ・ウェル・クァムドゥエスと共に黙々とお菓子を食べ続けていた。
 喉がつまりそうになったとき、フェンディナ・ウェル・クァムドゥエスは出現させたカップに入ったジュースを差し出す。
 これも加工品だ。
 二人のフェンディナはまったりとした時間を過ごす。
 平和です……
 一瞬、フェンディナ・マカフシギはそんな事を思った。