キャロルが、フェンディナ・フェ・ナンディと会話するのに十分な場所を確保してくれた事も手伝って、彼女との話し合いはスムーズに進んだのだった。
 ある程度打ち解けて来たところでようやく敵らしき気配がまた近づいて来た。
 もう十分だと判断したフェンディナ・フェ・ナンディは挨拶がてらこの敵達と戦ってくれるという事になった。
 フェンディナ・マカフシギとフェンディナ・フェ・ナンディが打ち解けてすぐに姿を現した敵は、パッと見の印象ではバンシー――泣き女の様だ。
 バンシーの様に死を予言するという事は無いが、この女の姿をした怪物達が泣くことにより無数の不幸が沸いて来る。
 フェンディナ・マカフシギが敵に囲まれる前に泣き声のような声が聞こえる事があったが、どうやらこの女達がフェンディナ・マカフシギの前に敵を引き寄せていたようだ。
 この女達の名前は、【クライ・クライ・クライ・クライ】という。
 【クライ】が四つ、つながる珍しい名前だ。
 目には見えるが、実体は無いとされる存在で【クライ・クライ・クライ・クライ】自体に攻撃力は無く、ただ泣くだけだ。
 だが、その泣くだけの行為が狙われた者にどんどん不幸を運ぶ。