だけど、私はある殿方の秘密を知ってしまった。
ある殿方の本名かも知れないその名前を……。
彼の名前は【稀生 踊詩(きにゅう ようし)】――
最初に彼が店を訪れた時、店員に
「ここの【記入用紙】に貴方様がこの店内で使う偽名をご記入ください」
と言われたわ。
それが、ここでのルールの一つ。
本名を名乗らないけど、この店で通じる偽名を記入するのが発来店時のルール。
彼は、それに対して、
「ん~、そうだなぁ、【記入用紙】に記入かぁ……
よし、おいらっちの名前は今日から【記入用紙】だ」
と言ったわ。
店員に、
「お客様、ご冗談を……
本当にそれでよろしいのですか?」
と言われると、彼は、
「ん~、そうだなぁ、ちょっと変えるか。
稀(まれ)に生(なま)と書いて【稀生(きにゅう)】、踊(おど)るに詩(し)と書いて【踊詩(ようし)】にしよう。
これは、外でもこう名乗るから、店の外で見かけても気軽に、【よっちゃん】とでも呼んでちょうだいな」
と言ったわ。
ある殿方の本名かも知れないその名前を……。
彼の名前は【稀生 踊詩(きにゅう ようし)】――
最初に彼が店を訪れた時、店員に
「ここの【記入用紙】に貴方様がこの店内で使う偽名をご記入ください」
と言われたわ。
それが、ここでのルールの一つ。
本名を名乗らないけど、この店で通じる偽名を記入するのが発来店時のルール。
彼は、それに対して、
「ん~、そうだなぁ、【記入用紙】に記入かぁ……
よし、おいらっちの名前は今日から【記入用紙】だ」
と言ったわ。
店員に、
「お客様、ご冗談を……
本当にそれでよろしいのですか?」
と言われると、彼は、
「ん~、そうだなぁ、ちょっと変えるか。
稀(まれ)に生(なま)と書いて【稀生(きにゅう)】、踊(おど)るに詩(し)と書いて【踊詩(ようし)】にしよう。
これは、外でもこう名乗るから、店の外で見かけても気軽に、【よっちゃん】とでも呼んでちょうだいな」
と言ったわ。