例え、願いを叶えられても本来、為し得る力を持たない者がその犯則技を手にして行動したのだから、それに対するそれ相応の【罰】が発生する。
 願いが大きかったら大きかっただけ、【罰】の大きさも比例して大きくなる。
 例え、願いを叶えて大きな力を手にしても、それに対する対価として【罰】を受ける。
 そんなアイテムの力を借りようとする者など現れないと言われ放置されてきたアイテムだった。
 まどりはそんな使えないアイテムの力を借りようと思っていた。
 彼女が保護した【海城 恭精(かいじょう きょうせい)】という男のために。
 ずっと自分は必要の無い人間として生きてきた。
 両親からもお前は何もしなくて良いと言われて生きてきた。
 誰かの役に立ちたい。
 ずっと、そう思って生きてきた。
 そんな時、誰からも見捨てられた男が現れた。
 それまでの横柄な態度により、全身不随になった時、誰もが救いの手をさしのべなかった見捨てられた男性だ。
 それが、恭精だった。
 助けられるのは自分しかいない。
 自分だけが助けられる。
 彼女は瞬時にこう思った。
 助けられると思った時、生きている感じがした。
 自分も誰かの役に立てるんだ。
 そう思った。
 両親にも褒めてもらえる。
 そう思っていた。