07 趣味の人――稀生 踊詩(きにゅう ようし)2


「ぷきゅきゅっ?(どちら様?)」
 【化形の少女】と共に、稀生 踊詩の作った【マイスペース】のどこかで暮らしている【ぬいこっと】は尋ねる。
 尋ねると言っても、【化形の少女】の様に、人間語が話せる訳では無い。
 【ぷきゅきゅ】――それしか言えない。
 なので、【ぬいこっと】とのコミュニケーションは相棒である【化形の少女】か、踊詩抜きにはあり得なかった。
 踊詩か【化形の少女】であれば、【ぬいこっと】の意図をくんでくれるのだ。
 だが、あいにく、今、2人は別の【マイスペース】に行っているようだ。
 この【マイスペース】には【ぬいこっと】しかいない。
 侵入者達を除けばだが。
 侵入者達は宇宙世界から迷い込んで来た存在達だった。
 意気込んで世界他外に挑戦したものの、そのレベルの高さに挫折した者達だ。
 そういう連中が行くのは大抵、【成り上がるクアンスティータ】の候補となったエクシトゥスによって救出されるか、世界他外の白き世界の中に点在する宇宙世界に環境を近づけた黒き世界に逃げ込むかだ。
 そのまま白き世界に居たら、存在崩壊を引き起こしかねないからだ。
 だが、ごくたまに、踊詩が作った【マイスペース】に紛れ込んで来る者もいる。
 【マイスペース】も基本的には宇宙世界に合わせた空間の様な場所であるため、逃げ込むには良い場所と言える。