最強レベルの力を持つための旅には当然、危険がまとわりつく。
 そんな危険な旅にまどりは連れて行けない。
 連れて行けないとは思うが、残して行くにも不安がある。
 残して行くという事は彼女は自分に降りかかる、醜くただれてしまうという運命と1人で立ち向かわなくてはならないのだ。
 気丈に振る舞っていても彼女はか弱い乙女だ。
 そんな彼女を1人残して行く訳にはいかない。
 一緒に行けば彼女を危険にさらす。
 残して行けば彼女を1人にする。
 彼女は両親から勘当されている。
 仕事から、それまでの友達にも三行半を突きつけられている。
 頼る者は誰もいないのだ。
 恭精はまどりに頼って生きながらえて来たが、彼女もまた、恭精を心のよりどころにして生きてきた。
 恭精のためならばと、下着姿の自分を写真に撮られても耐える事が出来た。
 これは仕事だと割り切る事が出来た。
 だが、彼が旅立ってしまえば、彼女は1人、目的も無く、醜くただれるまで寂しく生きて行かねばならない。
 どちらを選んでも彼女を不幸にする。
 そんな葛藤と恭精は戦っていた。
 悩みに悩んだ末、彼は決断する。