世界他外は時間や空間の概念が曖昧となっており、これは、クアンスティータの宇宙世界でも見られた特徴と似ている。
 そのため、クアンスティータの宇宙世界の延長線上にある場所だと思えばなんとか行き着く事が出来るというものだった。
 結果、【超吟侍】の調べたという情報では、通常の存在がたどり着ける果ては世界他外までという事になる。
 偉唯位場(いゆいば)以上に行きたければ存在を遙かに超えた何かになるしかない。
 存在を止めるしかない。
 それは全ての存在にとって完全に不可能な事だった。
 【超吟侍№8367】がこの情報を得るだけで正に命がけどころか存在がけだったのだ。
 【超吟侍】と言えども、得られる情報は1つか2つあれば良い――それが世界他外という場所だった。
 宇宙世界と同じ感覚では何も出来ない――それが、世界他外という世界観だった。
 宇宙世界とは何もかもがスケールやルールが全く違うのだ。
 宇宙世界では無敵でも世界他外に行けば無力となる――それが、世界他外における常識だった。
 また、世界他外に行けば、ものの考え方、概念の問題に直面する事になる。
 宇宙世界ではそれで当たり前だった事が世界他外以上ではそれは当たり前ではないのだ。
 宇宙世界の常識で世界他外にやってくれば、何も出来ずに消滅すればまだ、ましな方だった。
 消滅以上の目にだってあってもおかしく無い場所だという事だった。
 かつて、クアンスティータを生み出した怪物ファーブラ・フィクタと魔女ニナはこの景色を見て、クアンスティータという現界においてはあり得ない存在を作り出したのだった。
 クアンスティータとはそこまでしなくては生み出せないものだったのだ。