今回挙げた四例以外にも、数多くのチェックポイントで【シュストゥムヴィーノ】はクアンスティータの後継者たる条件を満たしていない。
 無名であるという前に、
 名前が浸透していないという前に、
 【シュストゥムヴィーノ】は力不足を指摘されているのだ。
 なので、多くの存在が【シュストゥムヴィーノ】をクアンスティータの後継者と認めないというどころか、存在さえ、認識していないという者が数多く居るという状態になっていた。
 クアンスティータ・ファンクラブを束ねる、古き者――クアンスティータの乳母(うば)にして摂政(せっしょう)でもあったオルオティーナはこれが悩みの種だった。
 クアンスティータの乳母としてはこのまま、クアンスティータは引退したいというのだから、その気持ちをくんでやりたいとは思うが、クアンスティータ・ファンクラブやそれらに従う者達の暴動を防ぐためにも、クアンスティータ自身の復権も視野に入れておかねばならないと思う様になっていた。
 求心力のあるトップが不在という事態――
 それが、クアンスティータ・ファンクラブが抱えている大問題だった。