01 動き出す物語――動乱の時代へ


 クアンスティータの、【ファーブラ・フィクタ】まででの時代では、物語は宇宙世界だった。
 同じ、宇宙世界でも現界(げんかい)と呼ばれる宇宙世界よりも遙かにでかく、強靱かつ、恐ろしい力を秘めたクアンスティータの宇宙世界――その余りにも大きすぎる舞台を元に出来事は展開していった。
 何故ならば、それは人間達の視点から始まった物語だったからだ。
 人間達の知識ならば宇宙世界であれば、事足りる事だったのだ。
 基本的に、恐ろしく高いポテンシャルを持っていたクアンスティータだったが、その子が使った力など、全体から考えればほぼゼロに等しい力に過ぎなかった。
 強大過ぎるパワーだったにもかかわらずだ。
 クアンスティータとはそれだけ、計り知れなかったのだ。
 その計り知れないパワーもクアンスティータだったから成立した力だった。
 クアンスティータはその力を持つのにふさわしい存在だった。
 しかし、クアンスティータはその力を放棄した。
 自分には必要の無い力として捨てたのだ。
 捨てた力は消える運命だった。