王子がダナ姫と言われているものの近くに寄ると、そこには置物が置いてあるだけでした。
 本来であれば、プリンセスはこれに驚き、一瞬隙ができます。
 そこで、ダナ姫の親族が食い殺すという筋書きでした。
 でも王子は先刻承知です。
 ダナ姫など、元々、存在して居なかったという事を。
 ダナ姫の親族とは魔族が化けたものであるという事を。
 王子はスカートの中に隠し持っていた剣を取り出し、背後から襲って来たダナ姫の親族の心臓を一突きにしました。
 すると、
「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ……なぜ、解ったぁ~……」
 とダナ姫の親族は叫びました。
 いえ、もうダナ姫の親族ではありません。
 正体を現し、悪魔の姿をさらしていました。