でも――
 でも――
 でも――自分を大切にして欲しい。
 自分を大切に出来ない人は本当の意味で他人を幸せにする事は出来ないんだと気づいて欲しいんだ。
 だって、現に僕を悲しませている。
 貴女が不幸になることによって、僕は絶望しようとしている。
 だから僕は不幸になりたくないという自分の気持ちに正直になる。
 僕は貴女を助けたいんだ。
 まずは、貴女を。
 どうか、その気持ちに気づいて欲しい。
 貴女が僕に懇願するように、僕も貴女に懇願する。
 どうか、自身の身を大切にしてください。
 お願いします。
 僕とクルワ姫の毎日の会話はこれだった。
 こればかりだった。
 話は一向に進展しない。
 それは、どちらも譲らないからだ。
 だけど、時が止まった僕たちを余所に外の世界では、表の世界では時は動き初めていた。
 レクタ姫は着実に【24の扉】を閉じるために必要な勇者達を集めている。
 貴女はその集めた勇者達では扉を閉めるための要素が足りない――そう、思っているのだろうという事は僕にも解る。
 解るけど、納得は出来ない。