だけど、僕は命を救われた。
 クルワ姫に。
 クルワ姫は不思議な光を放ち、僕の傷を癒やしてくれた。
 傷はたちまちふさがり、僕は一命を取り留めたんだ。
 その様子を城の人間が見ていた。
 すると、たちまち僕も腫れ物扱いだ。
 クルワ姫と同じく、僕も地下牢に幽閉されたのだ。
 クルワ姫は、
「ごめんなさい。私のために……」
 と泣いて謝った。
 僕を刺したのはクルワ姫を幽閉した連中なのに。
 彼女は関係無いのに、僕のために泣いてくれた。
 その時、僕は自分の思いの間違いに気づいたんだ。
 僕は、好きだった子のため、叶わぬ恋のために行動したんじゃない。
 彼女に、クルワ姫に逢うために、忍び込んだんだと。
 王国の双子の伝説という言葉に妙に惹かれていた気はしていたけど彼女を見て、そう確信した。
 僕は彼女と生きたい。
 そう思うようになったんだ。
 そんな事があってから、牢屋を通して僕とクルワ姫は話し相手という関係になったんだ。
 地上では僕は行方不明か、死亡扱いになっているとは思うけど、クルワ姫と話せるのならそれでかまわないやと思うようになったんだ。
 クルワ姫は本当におしとやかだった。 
 どんな仕草も麗しい感じがした。