ただ、父親のエゴにより、クアンスティータ達が悪い子に育ってしまうのが心配なだけだった。
 怪物ファーブラ・フィクタは恐らく、第五本体クアンスティータ・リステミュウムの誕生を早めさせようとしているのだ。
 そのため、前倒しで第二、第三、第四本体の誕生を急がせているのだ。
 リステミュウムは未来の世界において現界を壊滅状態にしたという無茶苦茶恐ろしいクアンスティータだ。
 その悪夢の光景を怪物ファーブラ・フィクタは早めようとしているのだ。
 父親の復讐のために子供を利用するなど言語道断――そんな事はさせないと思う吟侍だったが、今は、怪物ファーブラ・フィクタの邪魔をする事が良いことなのかどうかは判断がつかなかった。
 ただ、ディアマンテの様子が気になった。
 楽以外の感情が曖昧なディアマンテなのでよくわからないが、彼女の心の中では、未来の世界での凄惨な光景をフラッシュバックして少なからずショックを受けていた。
 ディアマンテ達ブルー・フューチャーは怪物ファーブラ・フィクタの暗殺に失敗し、まんまと第一本体クアンスティータ・セレークトゥースを誕生させてしまったという経緯もある。
 吟侍はその微妙な変化に気づき、
「大丈夫か、ディアマンテ?」
 と聞いた。
 ディアマンテは、
「だ、大丈夫ですよ、吟侍様。私は元気です。元気、元気ぃ~」
 と言ったが、空元気なのはよくわかった。