未知の強者の名前を聞かされて気にするなという方が無理な話だ。
 ここには来ていないらしいが、もし来ていたら気の弱いフェンディナ・マカフシギは気絶してしまうのではないかと思った。
 だが、何にしても、敵意を持った大軍勢と戦わずに済んだのはラッキーかも知れない。
 この場を切り抜ける事が出来たらの話だが。
 この場には大軍勢を瞬殺する力を持っていると推測される四つの存在がフェンディナ・マカフシギとフェンディナ・エラーズの前に居るのだから。
 【デュジル】1-1は、
「余計な事をしてくれたわね。せっかく彼女(フェンディナ)の実力を見れる良い機会だと思って居たのに」
 と大軍勢を倒してくれた【バーンエディラ】と【ヴェレイ】に抗議した。
 【バーンエディラ】は、
「そいつは悪いことをしたわね。邪魔だったから思わず、片付けちゃったわ」
 と言った。
 思わず片付けたというレベルの問題では無かった。
 とんでもない化け物同士の会話と言えるだろう。
 フェンディナ・エラーズは、
「あんた達で腕試しでもしたら良いのかしら?」
 と好戦的な物言いをする。
 フェンディナ・マカフシギは、
「な、何を言っているのかしらねぇ……この人はぁ~……」
 とうわずった声で誤魔化そうとする。
 【別自分】とは言え、自分が他の存在を挑発する様な発言をするとは思って居なかったのだ。