見えない攻防戦が続き、ステラの表情に疲れが見え始めた一瞬を【リトサ】は見逃さなかった。
 自分は見えないと思って油断している隙を見つけて、彼女ののど元に必殺の一撃を食らわせる。
 【リトサ】は、
「やった、やった。やってやった」
 と歓喜する。
 それを表すように、ステラだったものはポロポロと崩れ去り、塵と化した。
 それをソナタとエカテリーナは黙って見ていた。
 【リトサ】の見立てではソナタとエカテリーナはどちらもまっすぐなタイプ。
 ステラのような心理戦は苦手と踏んでいた。
 厄介なステラさえ、始末すれば、後はどうにでもなると高をくくっていた。
 ソナタは、
「………」
 と黙っている。
 エカテリーナも、
「………」
 と黙っている。
 ステラの思惑に気づいていたからだ。