そんな印象を持っていた。
 嘘で得た力を嘘を利用して、運用し、更に嘘にまみれた使い方をしている。
 【嘘】、【嘘】、【嘘】……全部【嘘】だ。
 【嘘】を力とするのならば、これも実力として認めるべきなのだろうが、クアンスティータ相手には通じない。
 クアンスティータ・セレークトゥースは代表的な力として、【ミステイク・フィルタ】という力を持っている。
 これは勘違いの力であり、セレークトゥースが思った事が現実になってしまうという力だ。
 セレークトゥースにかかれば嘘もくそもない。
 全てあの子の都合の良いように解釈されてしまうだけだ。
 嘘で武装している【リトサ】にとっては自分を見失ってしまうかも知れない危険な存在と言える。
 そんなクアンスティータにもし、悪意でも持って接しようとするならば、カウンター、自動防御によってやられてしまうだろう。
 嘘で塗り固められているからこそ、クアンスティータの前では存在する事さえ許されない存在――それが【リトサ】という存在だ。
 第五本体、クアンスティータ・リステミュウムと対峙してきたステラだからこそわかる。
 この存在はクアンスティータの前には立てない存在だと。
 生き残るため、現界を捨てて、ロスト・ネット・ワールドに逃げるしか無かった哀れな存在だと言うことが。
 【嘘】が【リトサ】にとって、攻撃であり防御であり全てだった。
 【嘘】という鎧を剥がされると【リトサ】は無防備な状態になってしまう。