名も知らぬ相手は、
「効果拳(こうかけん)を見た者には死を」
 と言った。
 どうやら、この特殊効果を付随させる拳は【効果拳(こうかけん)】と呼ぶらしい。
 推測するに、突きや蹴りなどに特殊効果を不随させて、当たった場所を破壊する力の様だ。
 瞬時に相手の存在の反物質を作れる様だ。
 吟侍は、無理そうなら彼女と代わるつもりでいたが、どうやらディアマンテは大丈夫なようだ。
 ディアマンテは、
「もう、吟侍様の前で恥かいちゃったじゃないの。私、怒ったよ~」
 と言ったが、口調を含めてあんまり怒ったという印象はない。
 彼女は自身が同化させた怪物への恐怖のあまり、感情表現が苦手になってしまったと聞いた事がある。
 彼女のこういう所を【アコンルーク】に利用され、ソナタ達が吟侍達の側を離れるきっかけにされてしまったのだ。
 怒った様には見えないディアマンテは、名も知らぬ存在に向かって行った。
 彼女はセレークトゥース・ワールドの冒険には参加していなかった。
 なので、あの極端に大きな力を手に入れる事も無かった。
 王杯大会エカテリーナ枠で、彼女の力を少し見る事も出来たが、真の実力は未知数と言えた。