吟侍は、
「大した事じゃねぇよ。ただ、頼まれごとがあったんだよ。まぁ、ほとんどこっちから持ちかけた話だけどな」
 と答えた。
 【アコンルーク】の事は気に入らないが、かといって、質問に答えないなどの無粋な真似をするつもりは無かった。
 聞かれたら答えるくらいの事はする。
 吟侍もそれくらいには大人なつもりだった。
 意見がまとまったところで、吟侍達は【有続者チョテウ】のエリアに立ち寄るために、進路を微調整した。
 ソナタ達もフェンディナも吟侍達とは別行動で動き出している。
 三チーム、三様に動き出した。
 三チームにまだ接点の兆しは見えない。
 どのチームがどのように動いているか、それぞれのチームは把握し合っていないからだ。
 だが、三チームに共通した思いがある。
 それは、このロスト・ネット・ワールドで身になる何かを得てくる事。
 それは全員変わらない目標だ。
 ロスト・ネット・ワールドは広い――
 無数の宇宙世界が、クアースリータ・ワールドにすがるように寄り集まって出来た集合宇宙世界なのだから。
 だが、三チームともいつか、他のチームに出会うと信じて疑わなかった。
 それは、セレークトゥース・ワールドという超危険な宇宙世界を生き抜いた同士としての勘の様なものだった。
 三チームの冒険はなおも続く。


続く。