吟侍は、
「坊やじゃねぇよ、芦柄 吟侍だ」
 と言うが、【アコンルーク】は、
「坊やは坊やよ。おしめが取れたら名前で呼んであげるわよ」
 と言った。
 つくづく気に入らないが、【アコンルーク】には今の【答えの力】でもたどり着けない何か?がある様な気がする。
 それがわかるまでは……と、気持ちを押し殺して、握手した。
 念のために、握手したら出る効果が無いかどうかを【答えの力】で確かめる。
 どうやら、そんな効果は無いようだ。
 だが、油断は出来ない。
 吟侍を小馬鹿にするくらいだから、まだ、何かを隠している可能性がある。
 【アコンルーク】は【答えの力】に対しても大して怯えていなかった。
 まるで、自分は何を探られても大丈夫だとでも言わんばかりだった。
 セレークトゥース・ワールドと違い、このロスト・ネット・ワールドでは吟侍達にとって圧倒的脅威となる存在は居ないのかも知れない。
 だが、くせ者、食わせ者はたくさんいるようだ。
 何より、セレークトゥース・ワールドよりもずいぶんと柄が悪い様な気がする。
 力に自信が無い分、どんな姑息な手を使ってこないとも限らない。
 それだけは注意しようと思うのだった。