本来であれば、ロスト・ネット・ワールドの大部分を破壊してしまう威力を持っている【インフレーションバーストキック】だが、吟侍は、それを内向きに使う事で威力を【プントラ】に集中させるようにした。
 それはどういう事なのか?
 それは、通常の攻撃であれば、破壊エネルギーは対象者以外にも外側に分散するため、星や宇宙などにも破壊エネルギーのダメージを与えてしまうという事になる。
 だが、吟侍は対象者である【プントラ】の体内――内側に破壊エネルギーを集中させた。
 そのため、【プントラ】自身が消失した時の衝撃こそは外側に放出されるが、吟侍の【インフレーションバーストキック】自体の破壊エネルギーは【プントラ】の中だけに集中したため、被害がそれほど広がらなかったのだ。
 これは、セレークトゥース・ワールドから戻る時に、【ぴょこたん】にアドバイスを受けて思いついた方法だった。
 宇宙世界を破壊するエネルギーを持ちながら、余計なものに被害が広がりにくくするという画期的な力の放出方法だと言える。
 吟侍は、
「じゃあな、【プンスカ】……だったっけ?」
 と言った。
 もう、彼の中では【プントラ】では無く、【プンスカ】と記憶されていた。
 名前さえまともに覚えてもらえないほどの存在だったが、それでも吟侍がちょっと驚くほどのインパクトはあった。
 【株式ファイト】というのはそれだけの特徴があった。
 相手が雑魚以下の【プントラ】だったから良かったものの、もっと上の実力者がこの制度を利用したら非情に厄介な事になるだろう。