セレークトゥースが繭蛹卵(けんようらん)になって眠っている今こそ、クアースリータをかまうべきだと吟侍は判断していた。
 それだと、クアンスティータのオマケだと思われてしまうかも知れないが、クアースリータにも変わらぬ愛情を示したいと思っていた。
 だからこそ、セレークトゥース・ワールドに行ったのならば、次はロスト・ネット・ワールドに――そう決めていたのだ。
 【クトゥーアル】のプロデュースした十大殿堂のメンバーがロスト・ネット・ワールドに行ったのであれば一石二鳥だ。
 だから、【クトゥーアル】に話を持ちかけたのだ。
 【クトゥーアル】は、
「芦柄 吟侍さん、あなたを信用しろと?」
 と言ってきた。
 吟侍は、
「なんだ、お前さん、おいらの事を信用してないのにスカウトに来たのか?」
 と返した。
 【クトゥーアル】は、
「ですが、すぐに情報を開示する事は……」
 と、なにやらもごもご言っているので、
「はっきりしねぇな。おいらは別にやんなくてもいいんだぜ。さっきも言ったようにあんたの事はついでだ。ロスト・ネット・ワールドに行くからついでにどういうつもりで十大殿堂とやらのメンバーが行ったのか確かめてくるのに協力しても良い――ただ、それだけの話だ。せっかく、ロスト・ネット・ワールドに行くんだから目的があった方が良いと思ったから言ったんだが、嫌なら別に良いぜ。おいらは降りる」
 と言った。