吟侍の本当の目的――それはセレークトゥース・ワールドに行った時と同じだ。
 セレークトゥース・ワールドに行った目的がクアンスティータを理解しようとしたのに対して、ロスト・ネット・ワールドに行く目的はクアースリータを理解するためだ。
 吟侍はクアンスティータを導きたいと思っているが、クアンスティータだけではダメだと考えて居る。
 クアンスティータの双子の姉であり兄でもあるクアースリータの存在も外せない。
 クアースリータはクアンスティータの精神的支柱になるかも知れない――そう考えている。
 だったら、クアンスティータにだけ関わっているべきではない。
 クアースリータの事もしっかり理解しなくてはならないと考えている。
 吟侍は琴太(きんた)という義兄と導造(どうぞう)という義弟がいる。
 行方不明になっているが、涼至(すずし)と徹吾(てつご)という年上の義弟も居る。
 家族の――兄弟を大切に思うという気持ちは理解しているつもりだった。
 だから、クアンスティータだけでなく、クアースリータも一緒に導こう――そう考えていた。
 第一本体のセレークトゥースが誕生した時、クアースリータはほったらかしの状態になってしまった。
 それは良く無いと思っている。