吟侍は神上立者より、現界に何が起きて居るのかの説明などを受けた。
 彼は、
「なるほどな。教えてくれてサンキュー。確かにいろいろと大変だ。仲間達に全部話すとパニックを起こすかもしんねぇから、折を見て、少しずつ話していくか」
 と言った。
 神上立者は、
『では戻るが良い芦柄 吟侍よ。我々はお前に期待をしている』
 と言って、吟侍を元の現界――風の星ウェントスへと戻してくれた。
 吟侍が消えてから戻るまでの間は一瞬にも満たない時間だったため、彼が一度消えて戻ったという事に気づく者はそこには居なかった。
 吟侍は、
「みんな、事情は大体、わかった。これから何をすべきか少しずつ話していくよ」
 と声をかけた。
 ソナタは、
「なんであんただけ、事情をわかったのよ?」
 と聞いてきたが、吟侍は、
「そいつは、その……ご都合主義っていうかな……。まぁ、良いじゃねぇか、まずは友達の救出だ。そいつを一気に解決しよう。エカテリーナ、頼めるかな?」
 と話題をエカテリーナに振った。
 エカテリーナは、
「お前の友人達の捜索か?よかろう、引き受けた。アナスタシアに頼めば、代わりにやってくれるだろう」
 と答えた。
 エカテリーナは最強の絶対者アブソルーターであり、親友でもある同じく絶対者アブソルーターのアナスタシアに頼めば、惑星ウェントスに連れて来られた吟侍達の幼なじみの行方はその内にわかるだろうとの事だ。
 となると、友人達の行方が見つかった段階で、吟侍達の本来の目的は果たした事になる。
 吟侍としては友人を見つけるという目的の次の目的が出来たのだ。
 クアンスティータの成長を見守るという目的が。
 クアンスティータをどうにかしないと例え、友人達を故郷のセカンド・アースに連れて帰ったとしても真の平和は訪れない。