六花も吟侍狼もオリジナル武器を使うという事になる。
 場所を戦いやすい体育館に移動し、二人は対峙する。
 お互いにらみ合う。
 二人ともお互いを傷つけるのに何の躊躇もない。
 だが、気にくわなくても二人は一応、仲間という事になっている。
 だから、やり過ぎない様にしなくてはならない。
 加減も必要なのだ。
 その辺りが難しいところだった。

 戦いの火ぶたを切ったのは六花だった。
 【チアフォロワー】を一から集める吟侍狼はどうしても動作が遅れる。
 【チアフォロワー】が最低でも一人集まるまでは彼は逃げ回るしかない。
 六花は、
「くたばれやぁ~」
 と品の無い事を言う。
 もちろん、本当に【くたばれ】という意味では無いのだろうが、敵と認識した相手に発するかけ声の様なものだ。
 ヨーヨーの部分が、伸び縮みして、【シリンダーソード】にぶつかっては別の属性を帯びた状態で、敵対者である吟侍狼の元に向かって行く。
 そのぶつかった形跡から、六つの属性はそれぞれ、火、氷、雷、毒、溶解、爆発特性を持っている様だ。
 六花は、
「それそれそれそれそれそれそれそれそれそれそれそれ……そら、どうした、いくぜ、おらぁ~」
 と叫びながら攻撃の手を緩めない。