吟侍狼は、
「あぁ、勝手にさせてもらうよ。あんたより手柄を立てて、あんたを悔しがらせてやるよ」
 と言い、六花は、
「ざけんな。アタシはてめぇより多くの敵をぶったたいてやんよ。悔しがるのはてめぇの方だ」
 と言った。
 この二人、意見は全く合わないが、どうやら協力して戦う事に決めたようだ。
 一時間後、敵は一掃される。
 それを確認した吟侍狼は、
「僕の方が1人多く倒した」
 と言い、六花は、
「あぁ?寝ぼけてんのか、てめぇ、アタシの方が一人多く倒してんだよぉ」
 と返す。
 吟侍狼は、
「あんたは数もまともに数えられないのか?僕の方が確実に一人多く倒してるんだ」
 と言うと、六花は、
「ふざけろよ、てめぇ。数字に弱えぇのはてめぇの方だろうが、アタシはちゃんと数えていたんだよ」
 と返す。
 二人の言い合いは終わらない。
 喧嘩するほど仲が良いと言う言葉もあるがこの二人に当てはまるのかどうか――
 六花は、悩む。
 このまま、吟侍狼を帰したら、彼女はまた、一人に逆戻りだった。
 【ファーブラ・ローマーネンシス】と戦うには戦力が居る。
 ただ、数だけ居てもそれは意味をなさない。
 吟侍狼の様な実力者が必要なのだ。
 そこで、六花は、
「……じゃあ、百歩譲っててめぇの方が一人多く倒した事にしてやんよ。その代わり、てめぇはアタシの下僕だ。それで良いだろう?」
 と言う。