疲弊する六花。
 ついには数に押し切られて追い詰められてしまった。
 絶体絶命の大ピンチ――
 彼女を救うナイトは現れないのか?
 彼女は自身の最期を覚悟した。
 そんな時、
「あんたに手を貸すのは不本意だけど、手を貸してあげるよ。あんたが嫌いな【ファーブラ・プエリーリス】はたった一人で困っている人を見ると助け船を出す女の子なんだ。だから、僕もあんたを助ける。だけど、勘違いしないでくれ。僕はあんたを認めた訳じゃ無い。僕の中の正義に――憧れの【ファーブラ・プエリーリス】の考えに従うだけだ。あんたは関係ない」
 と言う声が響き渡った。
 吟侍狼だった。
 彼が、たった一人で戦っている頑固者、六花のピンチを見つけて救いの手をさしのべてきたのだった。
 六花は、
「けっ、誰がてめぇの手なんざ借りるかよぉ」
 と悪態をつく。
 だが、気持ちとしては九死に一生を得た気持ちになっていた。
 認めたくないが、吟侍狼は六花がスカウトに行くだけあって、その力には期待が持てる。
 吟侍狼は、
「だから、君なんかどうでも良いって言っているだろう。僕は僕のやりたい事をやりに行くだけだ。そこにたまたま、あんたが居ただけだ。勘違いしないでくれ」
 と言う。
 六花は、
「消えな。ここはてめぇみたいなお子様野郎がなんとか出来るような戦場じゃねぇんだよ。役立たずはすっこんでな」
 と言う。
 気持ちとは裏腹に考え方の違いからやはり吟侍狼を拒否してしまう。
 吟侍狼は、
「嫌だね。僕はあんたを助ける。そして悔しがらせる。僕はあんたが嫌いだ。だから、あんたの言う事なんかに従ってやるもんか」
 と言い、六花は、
「あぁ、そうかよ。勝手にしな」
 と答える。