05 二人目の入居者


 翌日から、【藤里家】への入居希望者達がわんさかと来た。
 みんな女性だ。
 神倒との同居が条件の一つとなっているが、神倒は藤里姉妹の直弟子だという触れ込みから、それならば男でもかまわないと言って入居希望者の女性がたくさん申し込んで来たのだ。
 試験としては、家主である雅が神倒と同じ様に実技テストを行う。
 だが、綺麗な子はたくさん来たが、雅の出す条件に見合った入居希望者は現れなかった。
 初日には実に、107名の入居希望者は現れたが、顔を見ただけで、神倒には合格ですと言いたい様な綺麗な女性はたくさんいたが、実力の伴っている者は一人も居なかった。
 みんな、神倒のバックに藤里姉妹を見ているのだ。
 女性達は皆、神倒を色仕掛けで落とし、彼とどこかでつながっていると思われる藤里姉妹とお近づきになりたいという下心があったのだ。
 そのため、実力は二の次――自身の力の研鑽(けんさん)よりも、自身の美しさに磨きをかけて来る女性達がほとんどだった。
 多少、ましだと思える者がいても、雅の決める合格点からはほど遠い、実力不足の女性ばかりだった。
 顔やスタイルなどで判断すれば、8割以上が神倒にとっては合格点だったのだが、それらの女性が悉く(ことごとく)不合格通知を出されるので、彼は沈んでいた。
 誰でも良いじゃねぇか。
 可愛いければ、それだけで合格で。
 ――という彼の意見は却下された。