神倒は、
「どうやって探すんだよ?」
 と聞くが、雅は、
「それは自分で考えるんだな。何のために力を持っていると思っている?探し出して暗躍する悪の手先を叩くのがお前さんのお仕事。あんたには立派な力があるだろ」
 と言った。
 確かに、雅の言う様に、何から何まで彼女にやり方を聞いていたのでは、神倒は勇者として成り立たない。
 とは言え、この神出鬼没な相手を前にどう探せと言うのだろうか?
 成果を出さなければこの家を追い出される可能性がある。
 神倒は、
「はぁ……」
 とため息をついた。
 雅は、
「あんたはまだ、学生をやっている年齢だからね。学校にも行ってもらう。それがお前さんの日常になる。だけどあんたの本業はあくまでも正義の味方。何かあれば、出動してもらうことになる。転入手続きは済ませているからそれも後で説明する」
 と言う。
 どうやら彼の行動は決められているようだ。
 敵が現れるまでは自由行動――という訳にはいかないようだ。
 勇者として行動しやすいようにある程度、行動を把握しておくための処置だという。
 何かあったら、この家に戻ってくれば良いと言われた。
 この家は自由にどこにでも出現出来る力も備わっている言って見れば【移動基地】の様なものだった。
 この家に戻って着替えながら準備を済ませて、敵の居る場所の近くに出現して、家から出動するというスタイルをとるらしい。
 そのため、本来の家の位置にある場所の近くの学校に通う事になっているし、遠出には許可が居るという事になっている。