ジェルソミーナは、
「ひ、姫様ぁ~」
 と困った顔をした。
 結果的に追い払うつもりが、隆作を吹雪に近づけてしまったことを後悔した。
 ジェルソミーナは、隆作に、
 【後悔するなよ】
 と言った。
 だが、実際に後悔したのは彼女の方だった。
 こうなってしまっては仕方が無い。
 百歩譲って友人という事は認めようと彼女は思うのだった。
 だが、いくら友人とは言え、言える事と言えない事がある。
 吹雪が抱えている問題はごく普通の一般人である隆作には荷が重いものでもある。
 友人であろうと言わなくて良いこともあるのだ。
 言えば、隆作にも迷惑がかかるかも知れない。
 友人を思えばこそ、言わない。
 それは吹雪も同じ考えのはずだ。
 吹雪は友達を欲しがっていた。
 だけど、いつも一人で行動していた。
 だから、一人くらい、学校の友人が出来ても良いのでは無いか?
 そう、思う事にしたのだった。
 クラスメイトや同学年だったら、どうしようかと思うが、幸い、隆作と吹雪は学年が違う。
 接触もそれほど多くは無いだろう。
 それだけが救いだ。