なんか一つ前進した気分になった。
 ここだ。
 ここを整理すれば、何かヒントがありそうだ。
 そう思った隆作は、ジェルソミーナの行動を整理した。
 他には何があった?
 ダメだ、ダメだ、使えない等の単語は連発された気はするが、他に印象に残っているものが……
 あった。
 彼女は、【オムニマックス・バイブル】って単語を言っていた。
 説明はされなかったが、その単語が吹雪にとって重要な意味を持つ様な事を確かに言っていた。
 これだ。
 これを調べよう。
 これを調べれば、何かが見えてくるかも知れない――
 悩みに悩んだ末、ようやく、隆作は光明の様なものがほんの少し見えた気がした。
 まだ、終わりじゃ無い。
 まだ、出来る事がある。
 出来る事がある限り終わりじゃ無い。
 まだ、彼女を諦めなくて良いんだ。
 隆作は奮い立つ。
 隆作は、
「よし、やるぞぉ~」
 とかけ声をあげた。
 思えば、初めてかも知れない。
 こんなに真剣になったのは。
 これで合格出来たからと言って、肝心の吹雪からはフラれるかも知れない。
 このテストはジェルソミーナが勝手に言っている事であって、彼女が言った事じゃ無い。
 それは解って居る。
 バカみたいな事をしているともどこかで思っている。
 でも止められない。
 止められない。
 自分にはこれしか無いから。