なんとか、吹雪の事を諦めさせようとするジェルソミーナ。
 それに対して、隆作は一歩も引かなかった。
 脅されても殴られても譲れなかった。
 何が彼をそうさせるのか?
 それは自分でも解らなかった。
 だけど、諦めたくなかった。
 吹雪自身に言われたのならともかく、どこの誰とも解らない相手に諦めろと言われて、諦める訳にはいかなかった。
 だからムキになった。
 駄々をこねた。
 諦めない隆作に対して、ジェルソミーナは少し考える。
 吹雪に諦める様に言わせるか?
 だが、そんな事で吹雪の手を煩わせたくない。
 彼女には大事な役目があるのだ。
 こんなつまらない男にかまっている暇などない。
 そう考えた彼女は諦めさせるために、
「――解った。じゃあ、テストしてやる。それに合格したら、認めようじゃないか。だが、出来なかったら、姫の事は諦めろ。足手まといはいらないんだ」
 と言った。
 隆作は、
「テストって何だよ?」
 と聞くが、ジェルソミーナは、
「怖じ気づいたのか?姫を守ると言ったくせに」
 と言う。
 隆作は、
「やるよ。やってやるよ。そのテストってやつを。そして、あんたにも認めさせてやるよ」
 と啖呵を切った。
 ジェルソミーナは、
「良い度胸だ。ではそのテストを説明してやる――」
 と言って説明を始めるのだった。