心拍数がまた上がる。
 ドキドキが止まらない。
 だが、まだ、一人、面識が無かった女性が現れただけなのだ。
 後、少なくとも三回、これと同じような状況になるかも知れないと思うと気が動転してきた。
 コンコン……
 とノックの音がする。
 与粋は、
「う、はぁいっ」
 と声が裏返った。
 入って来たのは唯愛だった。
「どうしたの?変な声出して?」
 と気遣ってくれたが、今はそれも恥ずかしい。
 与粋は、
「な、何でも無いよ、【くゆり】さんって人が入ってきただけ……」
 と言った。
 唯愛は、
「なんだ、もう来ちゃったの?宇田君に紹介するのは君が、この部屋の環境に慣れてからにしようと思っていたんだけど、【くゆり】さんはせっかちだから、来ちゃったみたいだね。どうだった?ちょっと変わった人だったでしょ?」
 と聞いてきた。
 与粋は、
「そ、そんな事……そ、そうだね。そうかもね。うん」
 と言った。
 唯愛は、彼の気持ちを知ってか知らずか、
「どうしたの?しどろもどろだよ?」
 と聞いてきたので、与粋は、
「て、テストされた……」
 と答えた。