どれも正解の様な気もするし、どれも不正解の様な気もする。
 結局、与粋は、両手で顔を隠し、
「僕はどんな答えを用意するべきか、今はわかりません。だからこれが今、出せる僕の答えです」
 と言った。
 それを見た【くゆり】は、
「なるほど……自分がどのような者になるかまだわからないから顔を隠す――うん、わかる。それも一つの答えだね。確かに君は他の人とは違った答えを導き出す可能性を持っているようだ。普通の人はそういう発想はしないんだよ。これは一つの才能だね。人が思いつかない事を思いつくというのは凄い力でもあるんだよ、それは理解しておいた方が良い。君はその力を持っているようだ【ちらかし】君や唯愛お嬢ちゃんが期待するのも何となくわかるよ、うん」
 と言った。
 与粋にはわからないが、どうやら彼女は彼女なりに与粋の事を理解し、納得をしたようだ。
 【くゆり】は、
「じゃあ、わからない事とかあったら、何でも相談してみてね。お姉さんが手取り足取り腰取り教えてあげちゃうから。なんなら夜の方の手ほどきも――とにかく、よろしくね、与粋くん♡」
 と言ってウインクして部屋を退出した。
 あっけにとられて呆然とする与粋。
 彼女は、うぶな彼にとっては苦手なタイプの女性と言えるだろう。