それを聞いて与粋はまた、考える。
確かに今のままでは、与粋は自分の部屋を片付けなくてはならない。
そうなると、ペーパークラフトと粘土も処分しなくてはならなくなる可能性が高い。
そうなってしまえば、自分のアイデンティティーが一気に消え去ってしまうような気がする。
生きていても仕方が無い――そう思えるくらいの絶望感が与粋を襲うかも知れない。
だが、唯愛の提案を受け入れ、彼女の屋敷の部屋に引っ越す事が出来れば、今まで通り、いや、今まで以上に自分の世界を楽しむ事が出来るかも知れない。
ただし、それには、唯愛を救うという使命も追加されるということになる。
どんな呪いがあるのかもわからない。
生きる意味を失うか、怖い思いをするか、そのどちらかの二択だ。
答えは考えるまでも無かった。
与粋は後者を――怖い思いをして唯愛を救う道を選んだ。
自分の可能性を潰されるよりは自分の可能性を試したいからだ。
与粋は、
「か、片出、よろしく」
と言った。
唯愛は、
「うん、宇田君、こちらこそよろしく」
と言って、握手してきた。
与粋は、
(や、やわらかい……)
と彼女の手の感触に感動を覚えた。
その気持ちがバレないように、パッと手を離したつもりになったが、唯愛は察したのか、首を傾けにっこりと笑って対応した。
与粋は、
(ば、バレてる?)
とハラハラした。
実はあなたに思いを寄せていますとは、口が裂けても言えなかった。
まだまだ、自分の気持ちを素直に表現するのが恥ずかしい年頃だったからだ。
確かに今のままでは、与粋は自分の部屋を片付けなくてはならない。
そうなると、ペーパークラフトと粘土も処分しなくてはならなくなる可能性が高い。
そうなってしまえば、自分のアイデンティティーが一気に消え去ってしまうような気がする。
生きていても仕方が無い――そう思えるくらいの絶望感が与粋を襲うかも知れない。
だが、唯愛の提案を受け入れ、彼女の屋敷の部屋に引っ越す事が出来れば、今まで通り、いや、今まで以上に自分の世界を楽しむ事が出来るかも知れない。
ただし、それには、唯愛を救うという使命も追加されるということになる。
どんな呪いがあるのかもわからない。
生きる意味を失うか、怖い思いをするか、そのどちらかの二択だ。
答えは考えるまでも無かった。
与粋は後者を――怖い思いをして唯愛を救う道を選んだ。
自分の可能性を潰されるよりは自分の可能性を試したいからだ。
与粋は、
「か、片出、よろしく」
と言った。
唯愛は、
「うん、宇田君、こちらこそよろしく」
と言って、握手してきた。
与粋は、
(や、やわらかい……)
と彼女の手の感触に感動を覚えた。
その気持ちがバレないように、パッと手を離したつもりになったが、唯愛は察したのか、首を傾けにっこりと笑って対応した。
与粋は、
(ば、バレてる?)
とハラハラした。
実はあなたに思いを寄せていますとは、口が裂けても言えなかった。
まだまだ、自分の気持ちを素直に表現するのが恥ずかしい年頃だったからだ。