03 自分の家での最後のプレイ


 与粋はなのを部屋から追い出すとドアを閉めて、自分の世界に没頭する。
 用意するのは今回は普通の紙とハサミだ。
 ハサミはすでに加工してもらっているが、新しく買って来た新品の紙はまだなので、【ディプミラ】に遊べる様に加工してもらう。
 【加工】とはどういう意味だろうか?
 それは彼の遊び道具であるペーパークラフトと粘土の内、ペーパークラフトと関係している。
 買って来た紙を【ディプミラ】の魔力の力を借りて、特別な紙に作り変えてもらう。
 その特別な紙を特別なハサミで切り、ペーパークラフトを作りあげるのだ。
 加工した紙1枚あたり出来るキャラクターの数は1。
 その作ったキャラクターを【ワールド・フィールド】と呼ばれる選んだページを開くと立体的になる大きな仕掛け絵本のようなものに配置する。
 それが冒険の舞台となる。
 与粋は想像力を駆使して、魅力的かつ、強そうなキャラクターを作って、【ワールド・フィールド】内を進み、敵を倒していくというものだ。
 一枚の紙を使って強いキャラクターを如何にして作るかと言うことと、それを使ってどう戦略を立てて行くかというのがこの【ペーパークラフト・バージョン】の楽しみ方になっている。
 敵となるキャラクターはゲームマスターである【ディプミラ】が用意する。
 【ワールド・フィールド】はページ毎に違った戦略が必要となる。
 通れない場所やワープ出来る場所、回復できる場所やお店等々、様々なマスがあるからだ。
 【ディプミラ】についても敵キャラは一枚あたり1キャラのルールの下で【ワールド・フィールド】上に配置する。
 今回のプレイでは与粋が使う紙は3枚イコール3キャラ、【ディプミラ】が使う紙は30枚イコール30キャラとなる。
 ゲームは【ディプミラ】が用意するボスキャラを倒すか敵を全滅させるかすれば勝ちで、プレイヤーキャラが全滅したら負けとなる。
 ペーパークラフトとして特別な13束の紙を使うという訳では無い通常のゲームでのプレイだ。
 特別な13束は、その時が来ないと反応しないし、使えないとの事だった。
 与粋は三枚の紙を使って想像力の具現化でもあるキャラクター達を【ワールド・フィールド】内に配置する。
 さあ、冒険の始まりだ。
 自分のターン毎にキャラクターを動かし、【ディプミラ】が操る30キャラと戦っていく。