05 調治士(ちょうちし)と強化師(きょうかし)


 カノン達は再びファムトゥのエリアで情報収集をして言った。
 戦闘が日常的にあるというのだから、当たり前なのだが、それを治す存在がいないとこのファムトゥのエリアは成り立たない。
 つまり、医者が必要となる。
 人間の場合は医者でかまわないのだが、傷を負ったものが、なんだかよくわからない存在であった場合、その役は医者では務まらない。
 その場合、調治士(ちょうちし)という役職が必要となる。
 調治士とはよくわからない存在の事を調べ、適切な処理をする存在で、カノンの恋人、芦柄 吟侍(あしがら ぎんじ)はすでに、レスティー(本名セレスティーニ・ファーストラスト)という優秀なフリーランスの調治士と契約している。
 吟侍もまた、よくわからない存在である7番の化獣ルフォスを心臓に持つ人間であるため、傷ついた場合、通常の医者ではわからない事が多い。
 そこで、レスティーの力を借りて治療することで医者の代わりになってもらっているのだ。
 ファムトゥのエリアの強者達もよくわからない体の構造をしている者が数多く居て、やはり、戦闘で傷ついた場合、調治士のお世話になるという事になる。
 レスティーは別だが、通常の調治士は、医者でいう病院にあたる、【調治院(ちょうちいん)】という所に勤めている。
 ちなみに人間で言う患者にあたるのは【患存者(かんそんしゃ)】と呼ばれている。
 また、調治士にはランクがあり、医者で言えば【名医】にあたる存在を【名調(めいちょう)】と呼んでいる。
 【名調】の中にも三つのランクが存在し、下から普通の【名調】、【名調】一千万名に一名いるかどうかという凄腕の【特名調(とくめいちょう)】、さらに全歴史上、たった34名しか出ないとされているのが、【究名調(きゅうめいちょう)】と呼ばれている。
 レスティーは、【特名調】に分類される。
 【究名調】34名の中で№1の腕を持つ者を【最究名調(さいきゅうめいちょう)】と呼んでいて、誰だか不明だが、クアンスティータを診る事が出来る唯一の存在とされているらしい。
 カノンとしてはクアンスティータと関わってくるとしたら、この【最究名調】とも会っておくべきだと言うところだろう。
 このファムトゥのエリアではさすがに【究名調】や【最究名調】は居ないが、レスティーと同じ、【特名調】は3名居るらしく、その内の1名と会って詳しく話しを聞くことが出来た。