カノン達には受け入れがたくてもここではこれが当たり前なのだと割り切ろうとは思うのだが、思考と気持ちが一致しなかった。
 頭では理解していても気持ちの上では納得出来なかったのだ。
 案内人は、
「この程度で気持ち悪くなってちゃ話になんねぇぜ。まだ、映像あるけど、見れるか?それとも止めとくか?」
 と聞いてきた。
 カノンは、
「も、もう、お腹いっぱい……でも、あるのなら、見ます。【ゆのあ】さん、辛かったら、私だけで……」
 と言い、【ゆのあ】は、
「いや、付き合うわ。こうなったら、覚悟を決めるわ。毒を食らわば皿までもよ……」
 と言った。
 どうやら、二人ともこのエリアに慣れるために、もう少し映像を見ることに決めたようだ。
 案内人は、
「ダメなら言ってくれ。すぐに映像を止めるからよ。だがよぉ、これからはさっきまでのように生やさしくはねぇぜ。覚悟は良いな?」
 と言った。
 カノンと【ゆのあ】は、一瞬、
「「えぇっ?」」
 と言ったが、すぐに。
「「お、お願いします」」
 と言い換えた。
 よく見ると二人は手をつないでいる。
 少しでも不安を解消したいらしい。
 それを見た案内人は、
「あんまり無理しないようにな……」
 と言って二人の少女をねぎらった。
 それから、映像を見た二人はほとんど阿鼻叫喚(あびきょうかん)状態だったが、なんとか用意された映像を見切った。
 【ゆのあ】は、
「ははっ、何でもござれよ」
 と感想を述べ、カノンも、
「ううぅ……しばらく、ご飯がおいしくないかも……」
 と嘆いた。
 中には人間を食べるシーンなどもあり、彼女達には大変ショッキングな事だった。
 弱肉強食の世界と言ってしまえばそれまでだが、人間が食べられるシーンなど正直見たくはなかった。