――【大化稀】――

 表の歴史の化獣は勢力を持っているという事が共通項目となっていた。
 宇宙世界を持っていない化獣も勢力という集団を自身の力として所有していてそれが、特別視されていた。
 裏の歴史でもクアンスティータがその名に連ねているだけあって【大化稀】とは特別な存在だった。
 勢力という形では24の(裏の)宇宙世界を所有している13番の【大化稀】、クアンスティータのみだが、【大化稀】には他に共通する特徴があった。
 それは、【超特別属性(ちょうとくべつぞくせい)】だ。
 13の【大化稀】は独自の【超特別属性】を持っているのだ。
 12番の【大化稀】までは1つずつ、例によって13番の【大化稀】クアンスティータは無数の【超特別属性】を持っている。
 では、この【超特別属性】とはなんなのか?
 それは、その存在だけの【属性】を意味している。
 他の存在は用いないその存在だけの【属性】――それが【超特別属性】だ。
 例えば、この【超特別属性】でのダメージを受けると他の何もかもが通用しないお手上げな状態となる。
 クアンスティータだけは他の12の【大化稀】の【超特別属性】に対しても代用が効くが、基本的には対処が全く取れない【属性】――それが【超特別属性】となる。
 そのため、それを持っている【大化稀】は特別視されるのだ。
 表の歴史の化獣の場合はその勢力の収納能力を評価されていて、他にももっと強い存在がごまんと居るのだが、裏の歴史の【大化稀】の場合はその力の恐ろしさを評価されているので、クアンスティータ以外の他の12の【大化稀】も特別視されている。
 【超】がつかない【特別属性】と言うのもあり、それはピンからキリまで存在し、その内、下等な【特別属性】が表の歴史にも流れていた。
 それが現界においては謎の惑星ファーブラ・フィクタでのみ、存在する事が出来る6種類の特別属性原素(とくべつぞくせいげんそ)と呼ばれている。
 表の歴史においては、大きく分けて7種類の属性原素(ぞくせいげんそ)があるとされ、6種類の特別属性原素と合わせて13種類が存在している。
 だが、裏の歴史ではそれとは比較にならないほど膨大な数の属性が存在しているとされている。
 裏の世界においては、いかに多くの属性を手に入れるという事が1つの強さのバロメーターでもあるのだ。
 その属性の頂点とも言える稀少属性が【超特別属性】であり、それを所有している【大化稀】達が如何に恐れられているかは想像に難くないだろう。
 宇宙世界を24も所有している事だけでも凄いのに、さらにそれがそれぞれ二重構造になっていたり、【超特別属性】を無数も持っていたりと、知れば知るほど、クアンスティータの奥深さを感じるカノンだった。
 クアンスティータと交渉するには、できうる限りクアンスティータの事を知らねばならない。
 だが、調べれば調べるほど、後から後から情報が吹き出してくる。
 手のかかる子供ほど可愛いとは言うが、クアンスティータの場合は異常に調べる事などが多い。
 一筋縄でも二筋縄でも行かないなとカノンは気を引き締めるのだった。